楽器、エフェクター、DTM系のソフトなどをじっくり使ってレビューを書いています。リクエストなどがあったらいつでもご連絡ください。

カテゴリ: レビュー

縁あって我が家に滞在中のHeadRush PEDALBOARD
比較的若いメーカーですね。
このマシンを数回に渡ってレポートしたいと思います。

このエフェクトというか、アンプシミュレーターは、Avidのアンプシミュレーター・プラグインの“Eleven”をベースに開発されたようでトップパネルにも“Powerd by Eleven HD Expanded”と書かれていますが、より進化を遂げています。

 サウンドは、Eleven直系のサウンドですが、操作性がハンパなく良い!
 他のレビューサイト見ても“タブレットを触っているような感じ...。”と書かれていますが、さすがにそれは言い過ぎかなぁと思うけど、マルチエフェクターやアンプシミュレーターの中ではトップランクに入る操作感の良さがあります。
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 ほとんどの操作をタッチパネルで行えるって楽でいいですね。 操作をするパネルって情報が多く表示されるほど見やすくて、全体像がつかみやすくなりますね。
パラメーターの数値はパネル右側のエンコーダーを使いますが、それ以外はほぼタッチパネルでいけます。
パネル左のノブパラメーターの選択とかできるんですけどね。(Elevenrack所有者のボクはついついノブに手が伸びてしまう...)

この写真では、すべてが直列に繋がっているシンプルなワイヤリングですが、エフェクトをステレオ化したり、並列で異なるエフェクトをかけたり、アンプやキャビネットを2台使うことも可能です。
プリセットの選択やエフェクトのオンオフ方法は4種類から選べたりして自由度が高いですね。

 この辺に関しては後の記事に詳しく書きたいと思います。 フットスイッチの上にアサインされている機能とイメージカラーが表示されるので、暗いところでも視認性は良いですね。

 ペダルにもボリューム機能+あと1つの機能をアサインできてA/Bを切り替えることで使い分けられるし、別途エクスプレッションペダルを追加することも可能です。

 リアパネルを見てみましょう。
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インプットは1つ。(まぁギターだからね)
アウトはXLRと1/4とヘッドフォンの3系統。
1/4端子の方は、アンプに出すかLINEで出すかもスイッチで選択できます。
出力するソースもRIGOUTとALTOUTが設定でき、各OUTに個別に設定することがでできます。
XLRはLINEで卓に送って1/4はアンプに出したり、他の出力に回してラインとミックスすることも可能ですね。
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好きな場所にセンドリターンのループを挟むことも可能です。 こだわりのある歪みとかその他のエフェクトを使う場合に、ここを使うと便利です。
ラックタイプ、またはストンプボックスのどちらでも接続できるようにスイッチも付いているし、至れり尽くせりです。

 欠点は、重い!
筐体がしっかりしてるからですけど、持ち運びはちょっと頑張る必要がありますね。
 あとはエンコーダーが画面右側にあるんだけど、それが画面下に行ってノブの数が多いとよかったのになぁー。。。
この辺は6個エンコーダーのあるElevenrackの方が良いかも。 それがアンプやエフェクトのパラメーターが画面いっぱいに広がってくれた方が良いと思うんだけど....。
それと、プリセットの音色が地味!
実践的といえば聞こえが良いのかもしれませんが、もうちょっとサウンドの良さとかアピールするものだったらいいのに。。。
テンポインジケーターの点滅がわかりにくい。 まぁどんな製品にも長所と短所はあるもので、総合してみると面白いエフェクト/アンプシミュレーターじゃないかと思います。 今後は、各機能について見ていこうと思います。

取り上げてほしいこと、質問などがありましたらコメント欄にどうぞ!

今回はギターを繋げてみようと思います。

 ギターを直接オーディオインターフェイスに繋いで録音した場合とAlpha Channelのようなプリアンプを繋いで録音した場合にどういう違いがあるが試してみましょう。
接続方法は、シンプルにAlpha Channnelのインプットにギターを繋げてHI Zモードを選択、そしてアナログアウトをオーディオインターフェイスに接続します。

さぁやってみましょう。

まずは、音を聴いてみましょうか。
 前半の8小節は、オーディオインターフェイスとギターを直接繋げた場合、後半の8小節はAlpha Channelを通した音です。

 これはまず、オーディオインターフェイスのプリアンプの音ですが、悪くないですがちょっと立ち上がりが遅いかな。。。
 その分、ファットでウォームなサウンドに聴こえますね。
 こういったサウンドの傾向の場合、アタックのはっきりした音はこういう風な立ち上がりに聴こえるのかもしれません。
アンプシミュレーターを通したらまた変わるかもしれないですね。

次にAlpha Channnelを繋いたサウンドです。
ゲインが同じようになるように設定した以外は、どのスイッチもオフにしています。
 繋げただけでも音が変わりますね。 SSLのプリなので、やはりSSL系の音がするような気がします。
アタックがしっかり出る感じになってますね。
ちょっとハイファイかなぁ...ていう印象があるくらいでいいと思います。
 カッティングだとトラックによってはこのままでも使えるかも。
 SSLのプリアンプといって “4000シリーズと同じ音がする?”
と思うと、それはちょっと違うかなぁと。 どちらかというとAWSとかXシリーズに近いのかな?
まぁ何千万もするコンソールの音がこの値段で手に入っちゃったら逆に怖いですけど。
 といってもAlpha Channelだっていい値段ですけどね。

 ■VHD(Variable Harmonic Drive)ってなに?


SSLのWEBでは、2次倍音、3次倍音を連続可変で加え...みたいなことが書いてあります。
ってことは、値を上げることでサチュレーションが得られたり、ハーモニクスが得られるんでしょう。
 実際聴いてみましょう。

 今回は、ラインの音ではなく、アンプシミュレーターのサウンドの方が良いかもしれませんね。
 軽くオーバードライブのかかったサウンドで試してみましょう。
 前半はVHDが0、後半は10です。
歪みの粗さが違いますね。 後半の方がゴリっと来てる感じしますけどどうですか?
弾いているときの聴感上では、太くなった気がしました。

 正直なところ、これはボーカルで試すべきだな...。(苦笑)

後日、ボーカルにも使ってみて試してみようと思います。


 SSL Xlogic Alpha Channel

今回からしばらくEventide H9についてレビューをします。

Eventideというと古くはハーモナイザーで一世を風靡したハイエンドメーカーのつです。
最近ではストンプタイプのエフェクトが人気ですね。

このH9もストンプボックスなのですが、中身がいままでのエフェクターとちょっと違います。
っていうか、最近流行りはじめてるDSP内蔵で、そのDSPに様々なエフェクトアルゴリズムをロードするタイプのエフェクトです。
まぁその先駆けであるとも言えますね。
例えば、ZOOMのMSシリーズとか、HOTONEのXTOMPとかこのタイプですね。
ここに挙げた三種類はそれぞれに特色があり、どれがいいとかって一言ではいえないので、機会があったら三種類を同時に比較してみたいと思います。


今回はH9を解剖するので、まずは概要を。

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トップパネルには、液晶パネル5個のミニボタン、1個のエンコーダー、そして2個のフットスイッチとそれぞれにインジケーターという結構シンプルな構成。
あんまりにもコントロールが少ないと、ボタンに複数の機能が割り当てられていて、操作が難しいんじゃないかって思いますよね。
それが、H9は、本体での操作以外にパソコンとUSB接続、またはスマホとBluetooth接続してコントロールすることができるので、より詳細なエディットは家ではパソコンで行い、
出先ではスマホでエディットするとか使い分けできますね。

その辺のエディットに関するレビューを次回以降でしようと思います。

向かって左側

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MIDIの入出力端子があります。
ここではMIDI信号を使ってコントロールをするんだろうな...と容易に想像できますね。

右側....は何もないです。

背面
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入出力X2、EXP(エクスプレッションペダル)入力、USB端子と電源端子。
ステレオ入出力なので、ギターの場合、モノイン-ステレオアウト仕様のエフェクトでステレオに振り分けた後やミキサーに接続して並列で使うとか考えらますね。
キーボードに使ってもいいですよね。
USB端子は前述したようにパソコンを接続してエディットすることができます。
そして、気になるエフェクトの内容なのですが、H9には3種類のパッケージがあり、それによって最初に使用できるエフェクトが異なります。

H9 Core: エフェクトのアルゴリズムは、H910H949PitchFactor)から。25種類のファクトリープリセット
H9:9種類のアルゴリズム(TimeFactorTapeEcho / VintageDelayMadFactorChorus / TremoloPitchFactorCrystal / H910H949SpaceShimmer / HallH9オリジナル:Ultra Tap Delay
H9 Max: 49エフェクト、TimeFactorModFactorPitchFactorSpaceに収録されているすべてのアルゴリズムとH9オリジナルのUltraTapResonatorEQ CompressorCrushStationが収録されています。まぁ全部入りですね。


どのモデルを買ってもオンラインで後からアルゴリズムを買い足すこともできるので、どれを買っても問題ないとは思います。
しかも、H9をオンラインで管理する場合のアカウントに複数台を紐づけることができるので、全部入りのMAXを買ってから二台目にシンプルなCore....っていうのが良いかもしれないですね。無理なくH9を選んで後から必要なアルゴリズムを足していくっていうのも現実的なのかも。

このまま行くと取説みたいになっちゃうので、そろそろ実践的なところへ行きましょう。
僕らの世代だとEventideのピッチシフターを使ったコーラスとかディレイ、聴いてみたいですね。


H9 Control:

パソコンでH9をコントロールするためのソフトウェア“H9 Control”をダウンロードすることができます。
ここからダウンロード(https://www.eventideaudio.com/support/product/1151/installers

※NAMM2018でAndroidにも対応したという情報が掲載されていたようですが、確認中です。


次回は、この“H9 Control”を使ったコントロールをしつつサウンドも聴いていきましょう。


何かご質問、取り上げてほしい内容があったらぜひコメントをお寄せください。

Eventide イーブンタイド エフェクターストンプボックス H9 【国内正規品】


表題のように我が家にSSL(Solid State Logic)の機材がやってきました。
さすがにコンソールではありませんが、SSLとかNeveって名前は無条件でアガります。(愛用しているUniversal Audioももちろんアガりますが、最近は新しいのを買ってないので...)

さて、今回到着したのは、Alpha Channelというマイクプリ。
ファイル_000こんな箱に入ってました。

中身はいたってシンプル。
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インプットはフロントに1/4とXLRのコンボですね。
マイクでもインストでもOKな感じです。
その隣にあるボタンで色々選択できますね。
HI-Z:ギターやベースを繋ぐ時に
PAD:-20dBだっけかな?
48V:コンデンサーマイクを使う時にファンタム供給
0に/:フェイズインバート
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INSERTでどこにインサート端子に接続した機材を挟むか決定
FITLTERでフィルターの周波数やEQでEQのオン/オフを決定
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EQはこんな感じ
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インサート端子は背面にありますー。
コンプとか挟んだらいいよね。
デジタルアウトもあるのでインターフェイスのデジタル入力に繋いでもいいし、アナログアウトをLINE入力に入れてもどちらでも良いと思います。
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あとはアウトの設定。
コントロール類はかなりシンプルにまとめられていて、使いやすいかも。
実際のところ、これから使うのでなんとも言えませんが、SSLのラージコンソールと同等ではないと思うけど、SSLのキャラクターは受け継いでくれているんだろうと思います。
色んな機能がついていない分、手軽に使えて、おなじみのSSLサウンドが得られるんだったらこの価格では十分お買い得なのかなー?と思います。
マイクプリはちゃんと使えるやつだとどれも10万以上するし、本当にいい感じのを選ぶと30万以上はザラだし...そこを考えるとAlpha Channelはちょうど良いところかもしれない。
今はだいたい15万くらい?

音は次回以降のお楽しみということで。




KKPには、音色をマネージメントする機能だけでなく、より効果的に使える便利な機能があります。
多くのプラグインに搭載されている機能ですが、KKPにもアルペジエイターがあります。

前に紹介したようにいろんなインストゥルメント間をまたいで、音色ベースで音を探していく場合、たとえばアルペジエイターを使うパートで音色を探したとします。その場合、通常は音源や音色が変わってしまうとアルペジエイターも最初から設定しなければいけなくなります。

KKPの場合、対応しているプラグインすべての音色をマネージメントできるソフトなので、インストゥルメントがなんであれKKPで再生/演奏することができます。
ということは、KKPにアルペジエイターが搭載されていてば、どの音色に対してもそれを適応させることができるということですね。

一行で説明しょうとすると、、、
「KKPにアルペジエイターが付いてるから、読み込める音源にアルペジオを使える!」
ですね。(ざっくり)

というわけで、KKPにアルペジエイターがあれば、フレーズありきで音色を探す時に煩わしさから開放されますね。

【アルペジエイターの設定はどうやって?】01


さて、それってどこにあるの?って感じですが、ここです。

中央上の辺りの音符マークです。これをクリックするとこんな画面になります。
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この画面の左上に●SCALEと●ARPという2つのタブがあるのですが、これの●ARPをクリックするとこんな画面になります。

使い方はこんな感じです。
MAIN:アルペジエイターかノートリピートか決定、アルペジエイターのタイプ(アップ、ダウン、アップ&ダウン等)を決定
RHYTHM:ノートレートやスウィングなどを設定
OTHER:オクターブ数やダイナミクス、ゲートタイムを設定。
これで、かんたんなアルペジオは設定完了です。

【より深い設定をするには】
もう1つ、こんな機能もあります。
●ARPの2つ右にあるAdvancedをクリックすると.....
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こんな画面がでてきて、さらに深い設定を行なうことができます。

ツッコミを入れるとすると、自分でオリジナルのアルペジオ・パターンはつくれないのか?とかなりますが、十分このままで使えるし、問題ないと思いますよー。

【もう一つあった便利機能のSCALE】
●ARPの隣りにある●SCALEは、KKSキーボードと一緒に使用すると効果を発揮します。
スケールを指定するとKKSキーボードのイルミネーションがそのスケールに含まれる音の位置だけ点灯します。
Cメジャー・スケールに設定するとCがより明るくなり、ルートであることを示し、その他のスケールに含まれる音も点灯します。
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次に、Eマイナーに設定すると....Eが明るくなり、スケール内の音が点灯してガイドしてくれます。
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これはキーボードが得意ではない(弾けない)ボクにとっては、非常に便利だったりします。
感覚でリードっぽい音とか何からしらのフレーズを弾く時にスケール内のどの音を弾けばいいか教えてくれてますからね。(笑)












しかも、ハーモニック・マイナーやメロディック・マイナーだけでなく、ジャパニーズ、ジプシーやフラメンコなど、かなり多くのスケールに対応しているので、変わったメロディラインを作りたいときには便利だと思いますよ。


そして、このSCALEにはもう一つ面白い機能があって、KEYMODEをGuideにすると白鍵だけでどのスケールをも弾くことができます。
どういうことかというと、C(ド)の位置がすべてのスケールとルートになり、D(レ)は二度....というようになります。
Eマイナースケールだとドの位置を弾くとミの音が出るという弾ける人にとっては非常に難しい状況に置かれるような事態になるわけですが、弾けない人にとっては、すべてを白鍵だけで賄えるというのは非常にありがたき幸せであったりします。

SCALE機能はKKSキーボードと一緒に使わないと意味を成しませんが、アルペジエイターはプラグインだけでも効力を発揮するのでぜひ使ってみてください!

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