インサートセクションの下にSENDエリアがあります。
チャンネルの構成は写真の通り、インサート・スロットとセンド、プリ/ポスト・ボタン、モノ、ミュート・ボタン、そしてフェーダー。前回書いたことに反して、ミキサーチックに見えますが、この部分というか、この機能に関してはミキサーとしてイメージした方が分かりやすいですね。
Apolloのインプットに入力されたオーディオをモニタリングする際に、各オーディオ・チャンネルのサウンドは、チャンネルごとのインサート・スロットでUADプラグインをかけることができますが、レコーディング時にこのままでは物足りなくて、モニタリング用の信号にはリバーブやディレイをかけられると良いですよね。これを積極的に使うことでApolloの性能をもっと引き出すことができると思い、今回のポストを書いています。
インプッットチャンネルのSENDSのエリアをクリックするとセンドに使用するフェーダー(AUX1/2、HP、LINE3-4)の画面が開くので、使いたいチャンネルのフェーダーを上げるとそのAUXチャンネルに信号が送られます。
そこで、ユーザーとしての目線でボクの使用例を紹介します。
1.レコーディング時のモニターへのリバーブ
これはもっとも一般的な使い方で、レコーディングするときに、DAWからのモニタリングだとレイテンシーに悩まされてしまうので、DAW側のトラックをミューとしてApolloからの音をモニタリングすれば、レイテンシーが(気づかないくらい)ほぼ無い状態でモニタリングできます。最近のオーディオインターフェイスにはConsoleのようなルーティング用のソフトが付いていて、そのソフトでモニターにリバーブをかけられるようなものもありますが、UADプラグインのLexicon 224やEMT140などでリッチなリバーブをかけたりしたら気分よく演奏できますよね。
2.PAの代わりに
小編成のバンドでライブをやるときに、楽器をすべてApolloに繋いで、リバーブなどもConsoleでかけるとUADプラグインを使うことができるので、リッチなサウンドが得られますね。
機材構成は、アポロとパワードスピーカーがあれば十分です。
ミキシングはフェーダーで行えますし...。(でもiPadなどでフェーダーをコントロールできるようになったら嬉しいな)
ボーカルやアコギ等のマイク接続する楽器にはプリアンプ・プラグインが使えるので、小編成用のPA機材よりのはるかに高いクオリティのサウンドが得られます。
筆者は、ボーカル、キーボード、ギターという編成のユニットをやっており、リハーサルを家でやっていますが、このセッティングでやってます。
3.ギターアンプ・シミュレーターとして
プリアンプ・インサートにアンプを立ち上げて、ライン接続してライブやレコーディングで使用あいていますが、そのときにAUXチャンネルにリバーブを立ち上げて使用しています。
ライブで使う場合には、ライン接続のみでそのままPAに送ることもあれば、パワーアンプ経由でスピーカーから出力することもあります。その時は、REC CHAINがあるアンプの場合、REC CHAINの最後にあるEMPTY を選択してキャビネットのモデリングをオフにしておくといいですね。
ところで、Fender 55 Tweed Deluxeなど、REC CHAINが搭載されていないモデルではスピーカーのバイパスはできません。
※なぜなら、スピーカーの挙動も含めて総合的なモデリングになっているので、スピーカーの作用を取り除くとリアリティに欠けたモデリングになるため。
こんな感じでAUXチャンネルを活用してください。
なお、次回に詳細を書く予定ですが、インサート・エフェクトは、プラグインのサウンドをDAWにレコーディングするか、しないかを選択できますが、AUXチャンネルはモニタリングのみに使用することができます。