楽器、エフェクター、DTM系のソフトなどをじっくり使ってレビューを書いています。リクエストなどがあったらいつでもご連絡ください。

KKPには、音色をマネージメントする機能だけでなく、より効果的に使える便利な機能があります。
多くのプラグインに搭載されている機能ですが、KKPにもアルペジエイターがあります。

前に紹介したようにいろんなインストゥルメント間をまたいで、音色ベースで音を探していく場合、たとえばアルペジエイターを使うパートで音色を探したとします。その場合、通常は音源や音色が変わってしまうとアルペジエイターも最初から設定しなければいけなくなります。

KKPの場合、対応しているプラグインすべての音色をマネージメントできるソフトなので、インストゥルメントがなんであれKKPで再生/演奏することができます。
ということは、KKPにアルペジエイターが搭載されていてば、どの音色に対してもそれを適応させることができるということですね。

一行で説明しょうとすると、、、
「KKPにアルペジエイターが付いてるから、読み込める音源にアルペジオを使える!」
ですね。(ざっくり)

というわけで、KKPにアルペジエイターがあれば、フレーズありきで音色を探す時に煩わしさから開放されますね。

【アルペジエイターの設定はどうやって?】01


さて、それってどこにあるの?って感じですが、ここです。

中央上の辺りの音符マークです。これをクリックするとこんな画面になります。
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この画面の左上に●SCALEと●ARPという2つのタブがあるのですが、これの●ARPをクリックするとこんな画面になります。

使い方はこんな感じです。
MAIN:アルペジエイターかノートリピートか決定、アルペジエイターのタイプ(アップ、ダウン、アップ&ダウン等)を決定
RHYTHM:ノートレートやスウィングなどを設定
OTHER:オクターブ数やダイナミクス、ゲートタイムを設定。
これで、かんたんなアルペジオは設定完了です。

【より深い設定をするには】
もう1つ、こんな機能もあります。
●ARPの2つ右にあるAdvancedをクリックすると.....
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こんな画面がでてきて、さらに深い設定を行なうことができます。

ツッコミを入れるとすると、自分でオリジナルのアルペジオ・パターンはつくれないのか?とかなりますが、十分このままで使えるし、問題ないと思いますよー。

【もう一つあった便利機能のSCALE】
●ARPの隣りにある●SCALEは、KKSキーボードと一緒に使用すると効果を発揮します。
スケールを指定するとKKSキーボードのイルミネーションがそのスケールに含まれる音の位置だけ点灯します。
Cメジャー・スケールに設定するとCがより明るくなり、ルートであることを示し、その他のスケールに含まれる音も点灯します。
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次に、Eマイナーに設定すると....Eが明るくなり、スケール内の音が点灯してガイドしてくれます。
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これはキーボードが得意ではない(弾けない)ボクにとっては、非常に便利だったりします。
感覚でリードっぽい音とか何からしらのフレーズを弾く時にスケール内のどの音を弾けばいいか教えてくれてますからね。(笑)












しかも、ハーモニック・マイナーやメロディック・マイナーだけでなく、ジャパニーズ、ジプシーやフラメンコなど、かなり多くのスケールに対応しているので、変わったメロディラインを作りたいときには便利だと思いますよ。


そして、このSCALEにはもう一つ面白い機能があって、KEYMODEをGuideにすると白鍵だけでどのスケールをも弾くことができます。
どういうことかというと、C(ド)の位置がすべてのスケールとルートになり、D(レ)は二度....というようになります。
Eマイナースケールだとドの位置を弾くとミの音が出るという弾ける人にとっては非常に難しい状況に置かれるような事態になるわけですが、弾けない人にとっては、すべてを白鍵だけで賄えるというのは非常にありがたき幸せであったりします。

SCALE機能はKKSキーボードと一緒に使わないと意味を成しませんが、アルペジエイターはプラグインだけでも効力を発揮するのでぜひ使ってみてください!

なんと! メッセージでお問い合わせがありました!
ありがとうございます!

KKPをインストールして立ち上げたはいいが、プリセットが表示されないという内容でした。
解決方法は以下の通りです。
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プリファレンス画面を呼び出し、Plug-insタブを選択してください。
“Locations”ボタンを押すと、どの階層を観に行っているか表示されます。
表示させたいプラグインがここに表示されている場所に含まれていない場合は、“Add”ボタンでそのプラグインが保存されている階層を直接指定すればOKです。
Windowsの場合は、Program FilesのVstPluginsに入っているような気がします。
入っていなかった場合は、CドライブのProgram Files内の該当するメーカーのフォルダを指定してみてください。
Macの場合は、Libraryの中ですね。

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その後、プリセットがキチンと表示されるようにLibraryたぶもチェックして一応“ReScan”をかけておいてくださいね。

 これでめでたく表示されるようになるはずです。(ダメだったらスミマセンもう一回ご連絡ください)

■ 画面表示を変更してさらに深くエディット
KKPで立ち上げると表示されるツマミの数が少なくて、エディットしにくいなぁ~。
やっぱプラグイン本体で立ち上げた方がツマミも多く表示されるので使いやすいかなぁ~なんて思ったんですけど...。
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デフォルトの状態でKKPを使うとこのような画面になります。
たしかに必要最小限のパラメーターしか表示されていないですね。
これは後に書きますが、Komplete Kontrol Sキーボードと同時に使ったときに、キーボードに装備されているツマミ類にデフォルトでリンクされているパラメーターが表示されると考えてください。

当然ですが、その他のパラメーターは隠れているだけで、コントロールすることは可能です。パラメーターをフルに表示させる方法あるので、これを使ってみてください。

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画面上段中央にある▼マークをクリックし、ViewメニューのAdditional View、またはEdit Viewを選択すると…

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こんな感じでプラグインのパラメーターのすべてを表示できるようになります。
 こうすると画面は巨大になりますが、すべてのパラメータが表示されて一件落着ですね。


 他にも▼マークの右はプリセット名が表示され、音符マーク、ツマミマーク(この辺は次回、次々回に書きます)の隣に“+”マークがあると思うのですが、これをクリックしても表示させることが可能です。


次回は、Konplete Kontrol S Keyboardと組み合わせて使ったときの印象を書きたいと思います。

 長い時間をかけてKomplete 10に含まれているサウンドを全部聞いたボクがKomplete Kontrol Pluginについてご案内します。
全部の音色を聞いたからってエラいわけでも、スゴいわけでもなく、暇なんだな...と思われちゃう。(笑)

【Komplete Kontrol Plug-inとは?】
 さて、Komplete9から使えるようになったKomplete Kontrol Plug-in(以後、KKP)は、Kompleteシリーズ内の音色をインストゥルメントの垣根を越えて検索、選択、エディット可能にするプラグインです。
 っていうか、今やNI以外のメーカーのプラグインでもNKSフォーマットに対応しているプラグインであれば、NIのプラグインと同様にコントロールできるようになったという事実!しかもフリー!これはステキです!

日本でも知られている対応メーカーで言えば、AAS、Arturia、Rob Papen、Sample Logic、Softube、Sugar Bytes、u-he、Waldorf等盛りだくさん!
詳細はこちらを確認してみてください。

 DAWのインストゥルメントトラックにkomplete シリーズやその他のプラグインを立ち上げる代わりにこのKKPをインサートしてみてください。 このような画面画面表示されます。
01 プラグインを立ち上げて、音色を選ぶときは名前を手がかりに音を探っていくわけで、これが膨大なプリセットを持つプラグインだと気が遠くなってしまい、もしかしたら奇跡の出会いを期待せざるを得ない場合もあったりするわけで...。
KKPを使うと画面左側にあるようにいくつかのキーワードでフィルタリングすることができます。
しかもこのフィルタリングワードをインストゥルメントに関係なく適用させられるので、本当と意味で音色を優先して探せるということになります。
 






【音色を探す】
02さて、実際に音色を探してみましょう。 まず、ドラムで試してみましょう。(02)
“Drum”と書かれているタブをクリックします。











03次にタイプを選びましょう。 Acoustic Drumsにしてみましょう。


こんな感じでプリセットがだいぶ絞られてきたようです。








タイプの下にはモードを選べる欄があって、その下にプリセット名がリスト化されます。 この中から1つ“AR Modern Sparkle Kit Lite”というものを選んでみましょう。

04 すると、KKPの画面右側にはなんと!
 こんな感じで選んだ音色を出すためのプラグイン(というか、そのプリセット名の元となるプラグイン?)がKKP内で起動され表示されます。

 この場合はAbbeyRoad | Modern Drummer が立ち上がっています。

 ここまではまぁ普通ですよね。

KKPの素晴らしいところはこの先で、違う音色を選んでみましょう。 リストをずーっと下がっていって、今度は“Huge Metalic”というプリセットを選んでみます。

するとどうでしょう。
05 異なるプラグインをKKPにロードして、その音色もロードされました。
 こうやってプラグイン内で音を探すというよりもプリセット名を頼りに音色探すことができるので、イメージが掴みやすいですよね。

そう、クリエイター的には、どのプラグインのどの音を選んで....っていうよりも、“こんな音色を出したい。” という音色ファーストで考えたいですよね。
 そういう視点で管理してくれるソフトウェアって便利だと思います。

 他のプラグインメーカーも続々対応しているし。 もちろん万能ではないですし、色々検証したい部分もありますけど、曲を作る段階やアレンジのイメージ作ってる間は時短できるかなーと思います。


Apollo、Consoleを使ってレコーディングをする場合、モデリングされたウェットなサウンドを録音するか、またはインプットしたシグナルをそのままドライで録音するか選べた方がいいですよね。
 Apolloでは全体、または個別にそれを設定することができます。

 【全体を切り替えるには】
Consoleのメーター下にある”INSERT EFFECTS”という部分がそれにあたります。
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赤色の“UAD REC”が点灯している場合は、UADプラグインで処理されたシグナルがDAWに送られます。
これをウェットシグナルといいます。

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青色の”UAD MON”が点灯している場合は、モニタリングするためのサウンドはそのままUADプラグインのサウンドが聴こえますが、DAWでレコーディングされるサウンドは、インプットに接続されたときのままのドライなサウンドを録音します。

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【各チャンネルを個別にに切り替えるには】
 
インプット全体を切り替えるのではなく、チャンネルを個別に設定していくことも可能です。
その場合、表示を“INSERT”に切り替えててみてください。
 インサートスロットのしたにある“INS”というボタンを押すことでそのチャンネルにインサートしたプラグインのプロセッシングをウェットで録音するか、ドライにするかを設定することができます。

写真は左側がドライ(モニターのみ)で右側がウェット(REC)です。

【使い道】

■UAD REC

録音したい音が決まっていて、そのフィーリングのまま録音したい場合は、こちらが良いでしょう。 その他の利点として、一度録音してしまえばそのプラグインは使用しなくても作業を進められるので、アンプややプリアンププラグインを外してしまっても大丈夫です。そうするとDSPの節約にもなりますね。 よりアンプ的な視点で録音したい場合は、こちらをお勧めします。

 ■UAD MON
こちらの場合、あとでアンプやプリアンププラグインの種類やセッティングを可能性がある場合、ドライな状態で録音しておきたいので、こちらを選びます。
インプットに入ったシグナルをそのまま録音するので、直で繋いでいればそのまま繋いだ楽器の音が、録音されます。 あとでプリアンプや、アンププラグインを変更する可能性がある場合はこの方法を選びます。

【注意点】
Unisonプリアンプ・インサートにインサートしたUnison対応のUADプラグインは、ドライ録音には対応しておらず、ウェットで録音されます。
 これは、前回にも説明した通り、モデリングの範囲がインプット端子に楽器を接続した瞬間から始まっていて、そこからプリアンプやアンプになっているというコンセプトなため、ドライを録音するっていう行為はこのコンセプトに合わないということと、もしドライを録音したいなら標準のインサートを使えば良いということでしょうね。


今回は、コンソールのチャンネルにある2種類のインサートスロット、Unisonプリアンプ・インサートとノーマル・インサートの違いを比較してみます。
インサートスロットとはいえ、この2つは大きな違いがあるのです。
実際に音を聴き比べて違いを確認してみましょう。

テストには、Marshall JMP22203を使うことにしました。
分かりやすくするために、すべての状況で同じプリセット(CLEAN SWANPY)を使いました。
音は、soundCloudにアップしてたので、そのリンクを貼っておきます。

まず、Preampインサートに立ち上げた場合


ノーマルのインサートに立ち上げた場合


聞いた感じどうでしょう?

だいぶ感じが違いますよね?
同じプリセット、同じギターで同じ状況下で同じように弾いています。

前にも伝えたようにUnisonは、Apolloのインプット・ジャックに入った瞬間からエミュレーションが始まります。ということは、インプットのノブのセッティングによって音が変わるということですね。
ちなみに、このトラックのプラグインのセッティングは、こんな感じでした。
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また、ゲインステージをコントロールする時にApolloのハードウェア・ノブを使用するモードが用意されているので、それを使用することができます。
プリアンプ・ノブを長押しするとゲインステージ・モードに入って、各ゲインステージをこのノブでコントロールできるようになります。
このアンプの場合は、PRE-AMP、MASTER、ミキサー部のMASTER OUTの順でオレンジ、黄色、緑色にノブの周りのLEDの色が変わり、プラグイン上のノブも同じ色の点が点灯します。
unison








一方のノーマルのインサートを使用した場合、ノブの周りのLEDは緑色のみになります。
今回のインプットのセッティングはこのようでした。
HiZ







あれ?ゲインが違うから違って当然じゃない?って思うと思おうのですが、それはイエスであり、ノーであり....。
重ねて説明しますが、Unisonを使用する場合にはインプット・ジャックもそのアンプと同じようにエミュレーションされるのですが、ノーマルのインサートの場合、Apolloのインプットは通常のHi-Zインプットとして機能してインプット・レベルがあり、その先にプラグインが存在します。
ちょっと小難しい話に感じちゃいますかね

より、生々しく、リアルなサウンドを手に入れようとする場合には、Unisonプラグインでアンプを使用してください。


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